歯科居抜き物件とは

歯科居抜き物件とは、ユニット・レントゲンなどの歯科設備、その他の歯科備品、床・天井・什器などの内装が原則そのままの状態で売りに出される物件をいいます。

院長が高齢になられたり、ご病気のために歯科医師を引退される。
跡取り不在で歯科医院を廃業される。経営が上手くいかずに廃業される。
など、様々な理由で歯科居抜き物件は世に出てきます。

初期費用を抑えたいなどの理由から、歯科居抜き物件で開業をされる先生も少なくありません。
費用面や期間短縮などのメリットがある反面、「自分の開業イメージに合わない」や歯科設備の老朽化などのデメリットもありますので、歯科居抜き物件での開業をお考えの方は、当社のような開業の専門家に相談される事をお勧めします。

歯科居抜き物件のメリット

01初期費用が抑えられる
ユニットやレントゲンを新規で購入したり、新たに内装工事をする必要がないため、
自ずと低コストでの開業が可能です。新規開業に比べて1/3~1/4のコストで開業できる物件も少なくありません。
中には、患者さん(カルテ)付きの盛業中の歯科医院が居抜きとして売りに出されることもあります。
その場合には、購入金額はある程度高額になりますが、資金の回収スピードを考慮すると、決して高い買い物ではありません。
02開業までの期間が短い
新規で開業する場合、物件の契約から始まり、内装の設計・施工、歯科器械の取り付けなどに相当な期間を要します。
当然ながら、内装工事中も空(から)家賃が発生します。
一方、歯科居抜き物件の場合、現存のまま、もしくは、少しの内装の手入れで済みますので、余計なコストを掛けずに短期間での開業が可能です。
03カルテの引継ぎ
カルテの引継ぎができる場合があります。その場合は開業当初からリコール等の定期患者の来院が見込めます。
04スタッフの引継ぎ
スタッフの引き継ぎが出来る場合があります。
開業の際のスタッフ雇用には相応の労力が必要となります。
特に歯科衛生士の雇用は大変ですので、そのまま引き継げる場合は大きなメリットとなります。

歯科居抜き物件のデメリット

01負の要素の引継ぎ
歯科居抜き物件にはそれぞれ「居抜き」で売却される理由があります。
新しい経営者になって、リカバリーできるケースと非常に困難なケースがあることを認識する必要があります。
例えば、「地域での評判が悪く、患者が来ない」などで経営不振に陥ったケースの場合、マイナスからのスタートとなりますが、新経営者の経営努力でリカバリー可能です。
一方、「商圏に人がいない上に、クリニックの視認性がとても悪い」となると、如何なる努力でもリカバリーが非常に困難ですので、その辺りの十分な見極めが必要です。
02歯科器械の老朽化
中古のユニットやレントゲンを譲り受けることになりますので、当然ながら、程度の差こそあれ、不具合も出やすくなります。
また、歯科医師(オーナー)が代わればユニットなどメーカーのメンテナンスが受けられない場合もありますので、メーカーの事前承認が必要です。
03自分の開業イメージに合わない
現存のクリニックをそのまま引き継ぐことになりますので、ユニットやレントゲンのメーカー、内装のイメージなどが自分の思い通りには行きません。
どうしても気になる部分は改装などの手立ては可能ですが、当然その分費用がかさみます。
04患者の引継ぎ
患者を引き継いだ場合、前経営者の治療に対するクレームや場合によっては治療に対する補償の問題までも対応を迫られるケースがあります。
その辺りは、事前に前経営者と話し合い、対応については契約などで取り決めておく必要があります。

歯科居抜き物件を購入される際の注意点

歯科居抜き物件での開業までの流れ

歯科居抜き物件での開業までの流れ

歯科居抜き物件 まとめ

歯科居抜き物件での開業は、なにより初期費用を抑えられるという大きなメリットがあります。

まずは歯科居抜き物件でスタートされ、数年後にご自身の想いを込めた「新規クリニック」にステップアップされた先生も大勢いらっしゃいますので、ご自身のキャリアパスの中で一つの選択肢として検討される価値は十分にあると思います。

上記メリット・デメリットを把握された上で、是非とも歯科居抜き物件での開業をご検討ください。

歯科居抜き物件での開業までの流れ

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